「平成19年11日30日以前に製造された機器」について、200W機以下の場合、下記①~④の流れで新スプリアス対応が出来るハズ。
①自作機として、従来の自作機の保証をうける場合と同様に送信機系統図(ブロック図)を作成する。
②新スプリアス規定の解釈と対応方法
②-1)帯域外領域(±2.5x占有周波数帯幅)
アマチュアは、レピータ等を除き固定周波数ではなくバンド幅にて免許されているので、帯域外領域の妨害はアマチュア同士の混信となる。その場合はアマチュア同士でQSYするなど従来通りに対応すればよいので、帯域外領域の新規定はアマチュアに関してはオフバンドをしないことを条件に適用外にできるハズ。(特段の対応は不要、との解釈が可能なハズ。)
②-2)スプリアス領域
新スプリアス規定で厳しくなる場合は、送信機系統図の終段にLPFを付加しておく。
③上記①と②-2)で作成した送信機系統図を添付し、自作機として変更申請する。(TSSやJARD宛)
④書類審査にて、保証される(ハズ)。
→平成17年12月1日以降の自作機は新スプリアス規定適合として保証されており、TSSも、JARDも、書類審査のみ。
→新スプリアス規定施行後の自作機をTSSで保証してもらった際にも、終段のLPFは「LPF」とだけ記載しただけで、保証されている。
上記②-1)への平成26年~28年のJARLの対応状況は、下記JARL社員総会速記録抜粋の通り、事実上のゼロ回答・・・(放置?無視?忘れ去られた?)。
サヨウナラ、JARL・・・。
===平成26年第3回定時社員総会速記録抜粋===
(質問:A社員の報告事項関連事前質問要旨)
無線設備のスプリアス発射の強度の許容値については、新たな許容値が適用されている。経過措置により再免許を受けている場合、無線機器は平成34年11月30日まで使用可能である。
今回の改正において、無変調によるスプリアスではなく、変調を行った際の上下帯域外領域のスプリアスが追加され、見直された。この帯域外領域の考え方の基本は、デジタル変調方式におけるロールオフを考慮しての改定である。
帯域内においては免許人の相互協力により回避出来る状況にあると考える。
実際問題として、スペクトラムアナライズによるスプリアス発射強度の測定はアマチュア無線局の場合、実施されていないのが実体である。アメリカ等、免許制度が資格試験のみで、無線機器の条件は指定されていない国が非常に多い。
このような中で一部報道により、新スプリアス発射の許容値対応の機器に変更しなければならない、と対策など十分に知らされず危機感が煽られ、あと何年運用できるかと懸念され、会員減少の一途となる。
これらの総務省対応、機器の保証認定制度、技適の見直しなど、今後の包括免許への移行を考えた場合、総務省と特例的な技術的条件を考慮した告示を出してもらえるよう折衝する必要があると考える。これこそ会員のためのJARLと言え、会員の信頼を得る第一条件ではないか。
(回答:B専務理事)
次にA社員からの、スプリアス関係です。これもやはり関心の高い所ですが、今後スプリアスの法令の関係、平成34年になったらどうなるのか、無線機が使えなくなるのではないかというお話があります。この辺につきまして、今回のAさんのようなご提案もごもっともかと思います。新スプリアス基準の経過措置というようなことも、これから無線機が使用できなくなるということも、アマチュアの皆様にはご心配な点もあるかと思います。この辺は、ご提案いただいたようにアマチュア局、今回はバンドがアマチュア局の場合は、バンド、周波数帯で割り当てられていますので、そのバンド内で使用する分に関しては、それはアマチュア局同士の干渉であり、同じ種別の無線局の干渉ということで、これは開示してほしいと訴えるご提案です。これもいいご提案であると思っています。今後もアマチュアバンド内にそのスプリアスの領域が入っていればクリアである、という風なルール作りをして貰えれば、非常にありがたいと思っています。今後も当局との折衝をして参りたいと思っています。
===平成27年第4回定時社員総会速記録抜粋===
(質問:C社員の事前質問要旨)
・無線設備のスプリアス発射について
無線設備のスプリアス発射強度の許容値に関する改正がおこなわれたが、現時点での状況はどのようになっているか。旧設備での再免許は可能か。もし再免許が不可となれば、アマチュア無線局の激減が予想される。また、各国の対応状況を知りたい。
(回答:D専務理事)
まず、Cさんから無線設備の新スプリアス基準についてのご質問があります。このスプリアス問題については、今総務省といろいろ打ち合せをしておりまして、極力アマチュアの無線設備に不利にならないように、どのような制度にまとめていただくかということで、打ち合せをしている最中です。まだ検討段階ですので、もう少し具体的な方向性が出た段階でお知らせしたいと思っています。よろしくお願いします。他の国ではどうかということは、免許制度が日本と違うこともありまして、諸外国では特に問題になっていないと聞いております。
(質問:E社員の報告事項関連事前質問要旨)
・新スプリアス規格への移行
連盟からは何の意見もだされなかったことから、賛成、すなわち「連盟としては新スプリアス規格移行への方針に異議なし」と、総務省当局に解釈されてしかるべきだが、本当にそれでいいのか。
(回答:無し)
===平成28年第5回定時社員総会速記録抜粋===
(質問:A = 平成26年に質問したA社員から平成26年と同内容の質問)
新スプリアスの件で、いろいろ皆さんQSOをやっていると話題になっている時期になっていますけれど、フィルターだって物理的に測定できるフィルターは業務用の機械でもかなり難しい。ですから、アマチュアバンドの物についてシャープな物を作ろうというのは、短波帯は特に私は困難であると思っています。業務用の機械を私1台持っておりますので、メーカーともやり取りしていますけれど、メーカーへ出して向こうで測定してもらわない限り、ほとんど無理です。ですから、私がここで要望したいのは、今日出ていないんですけれど、ガードバンドです。ガードバンドで7MHzであれば、7.001以上しか出ない。それから、上の方で言えばLSBを使うバンドですから、7,199までしか出ない。それ以上は1kずつ余裕がありますから、そこから外れてもそれはバンド内でしょう。アマチュアはバンドで許可をもらっていますので、ガードバンドで上と下をしっかり抑える。そういうことをやっていただかないと、無理ではないかなと私は思います。私事ですけれども、これでJARLがやらなかったら、JARLの会員が減ってしまって駄目になると思いますので、よろしくお願いします。その位の気持ちを持ってください。
(回答:F議長)
はい、要望事項ですね。お受けいたしました。
最近のコメント